薩摩兵児謡(さつまへこうた)
【一番】
おどま薩州(さっしゅう) 薩摩(さつま)の不ニ歳(ぶにせ)
色(いろ)は黒(くろ)くて 横(よこ)ばいのこじっくい
今(いま)じゃ こげんしっせ 唐芋(からいも)どん食(く)うちょっが
やがちゃ天下(てんか)の 御意見番(ごいけんばん)よ
そんときゃ わいどんも
おいげ~来(こ)んか おいげ~来(こ)んか
【二番】
おどま薩州(さっしゅう) 薩摩(さつま)のぼっけもん
下駄(げた)を鳴(な)らして 大道闊歩(だいどうかっぽ)
長(なが)いだんびら すらりと抜(ぬ)いて
髭(ひげ)を剃(そ)るにも かみそいやいらぬ
ごしごし 剃(そ)るは
面(つら)ん皮(かわ)厚(あ)ちい 面(つら)ん皮(かわ)厚(あ)ちい
【三番】
おどま薩州(さっしゅう) 薩摩(さつま)のよごれ
味噌(みそ)と素(す)だっきょうで 鍛(きた)えた度胸(どきょう)
今(いま)じゃこげんしっせ やんかぶっちゃおっどんが
やがちゃ天下(てんか)を 股(また)ばいに ひっぱすん
そんときゃ わいどんも
おいげ~来(こ)んか おいげ~来(こ)んか