薩摩いろは歌(島津日新公いろは歌)のむ
昔より道ならずしておごる身の天のせめにしあはざるはなし
「昔から人としての道を踏み外し、おごり高ぶった人に天罰が下らないことはない。」
昔から、人としての正道を踏み外し、おごり高ぶった態度をとるような人に対しては、必ず天罰が下ってきていました。
人は一度成功を収め、富や名声を手に入れるとおごり高ぶった態度をとってしまいがちです。
成功を収めた人の中には、自分が偉くなったような錯覚に陥ってしまう人がいます。
自分の能力が高いから成功したのだと思い、周りの人間を蔑むようになるのです。
しかし、神様仏様はそのような態度を見過ごすことなく、天罰を加え、おごり高ぶった人を諭します。
人間はどんなに偉くなっても、成功しても謙虚さを忘れてはいけません。
謙虚さを忘れた途端、物事はうまくいかなくなってしまいます。
謙虚さを失った人の周りに人は集まらず、協力も得られなくなるからです。
一度成功し、偉くなっても謙虚さを失わず、継続して努力を続けるものに神様仏様は手を貸し、成功を継続させてくれるのです。
人間としての正道を踏み外し、おごり高ぶれば必ず失敗が訪れるから、成功し富や名声を手に入れても謙虚さを失わずに研鑽しなさいということを端的に表しています。