薩摩いろは歌(島津日新公いろは歌)のて
敵となる人こそはわが師匠ぞとおもひかえして身をもたしなめ
「敵であっても、反面教師として自分の先生になるものである。反面教師の行いをみて、自分のふるまいを見直しなさい。」
憎い敵であっても、見方を変えれば立派な反面教師になります。
他人(ひと)の振り見て我が振り直せとも言うとおり、常に自分の振る舞いが正しいか顧みるようにすべきです。
戦っている敵であっても、人は人です。
自分がされたくないことを、相手の敵にすることが本当に必要かということまで、考えたうえで行動すべきです。
人は常に人として何が正しいかを判断基準に行動すべきで、一時の感情に押し流されて行動すると、判断を誤ってしまいます。
また、情けは他人(ひと)のためならずともいいます。
他人にかけた情けは、巡り巡って、最終的には自分に返ってきます。
常に人として正しい振る舞いをしていれば、返ってくる情けも人の道から離れたものになることはないでしょう。
しかし、一時の感情で誤った判断で行動すると、いつかはわが身に同様の振る舞いがなされることになります。
人は自分一人の時でも、常に人として何が正しいかを判断基準に振る舞う必要があることを肝に銘じて頑張りたいものです。