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薩摩いろは歌(島津日新公いろは歌)のゆ

薩摩いろは歌 島津日新公いろは歌 ゆの石碑

弓を得て失ふことも大将の心一つの手をばはなれず

「弓の道を究めても、戦で負けることがあるのは、大将の心の持ち方で決まるのである。」

どんなに大将自身が武を究めて、兵士たちを訓練して、優れた軍隊を作り上げても、大将が常に戦況を分析して、兵士たちの士気を観察して、その時に最も適した作戦を適用しなければ戦に負けてしまいます。

勝負の行方は、大将の心の持ち方、考え方で決まるといっても過言ではありません。

大将は、時々刻々と変わる戦況を常に把握するとともに、自分の兵士の士気や疲弊具合も把握する必要があります。

どんなに戦況が良くても、兵士が疲弊し、士気が上がらない時に、突撃命令を出しても、兵士は思い通りに戦ってくれません。

逆にどんなに戦況が悪くても、兵士が疲弊していても、大将を信じ、兵士たちの士気が高ければ、戦況をひっくり返すほどの働きをしてくれるときがあります。

つまり、大将の心の持ち方次第で、優勢が劣勢囲なったり、劣勢が優勢になるということです。

大将たる者、常日頃から兵士から尊敬されるような振る舞いを心掛け、自分のためではなく、世のため、人のために尽くす努力を怠ってはいけないと感じます。

このことは、ビジネスにおけるリーダーにも言えることで、常日頃から部下の健康状態や疲労具合を把握し、部下の心を一つにしようと努力している上司のために、部下は一生懸命働いてくれますが、自分の立身出世ばかりを気にしている上司のためには働きたくないものです。

常に頭に入れておきたい考え方です。